Japanese
English
特集 脊髄動静脈奇形の診断と治療
Radicular AVF
Radicular AVF
小柳 泉
1
Izumi KOYANAGI
1
1北海道脳神経外科記念病院
1Hokkaido Neurosurgical Memorial Hospital
キーワード:
神経根動静脈瘻
,
radicular AVF
,
硬膜内動静脈瘻
,
intradural AVF
,
脊髄動静脈瘻
,
spinal AVF
Keyword:
神経根動静脈瘻
,
radicular AVF
,
硬膜内動静脈瘻
,
intradural AVF
,
脊髄動静脈瘻
,
spinal AVF
pp.583-590
発行日 2024年12月25日
Published Date 2024/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002202365
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はじめに
脊髄動静脈奇形(spinal arteriovenous malformation:spinal AVM)の臨床像は,動静脈シャント(AVシャント)が解剖構造のどこに存在するかで決まる.さまざまな分類と命名がされてきたが,Miyasakaら6)が報告しているように,シャント部位による分類(髄内動静脈奇形intramedullary AVM,脊髄辺縁部動静脈瘻perimedullary AVF,硬膜動静脈瘻dural AVF)が最もわかりやすい.シャント部位が硬膜外にある硬膜外動静脈瘻でも,硬膜内静脈への逆流が存在する症例が存在し,硬膜動静脈瘻とほぼ同じ臨床像・画像所見を示す.硬膜外動静脈瘻の実際のシャント部位や硬膜動静脈瘻の定義については,今後さらに整理されていくと思われる.最近,注目されている病態が,脊髄神経根にシャントが存在するradicular arteriovenous fistula(radicular AVF)である.正式な日本語病名はないが,“神経根動静脈瘻”というべきであろう.本稿では,radicular AVFの概念と病態について,自験例と文献例を提示して報告する.
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