特集 バスキュラーアクセス-作製・管理・修復の基本方針 2nd Edtion
第3章 AVF作製と管理の実際 3 AVF周術期対策
副島 一晃
1
,
江口 剛人
1
,
板井 陽平
1
,
早田 学
1
,
神吉 智子
1
1済生会熊本病院腎臓科
キーワード:
AVF作製術
,
周術期
,
日帰り手術
,
合併症
Keyword:
AVF作製術
,
周術期
,
日帰り手術
,
合併症
pp.753-762
発行日 2022年7月10日
Published Date 2022/7/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000002193
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・AVF作製術を日帰りで施行するとき,認知機能が低下した患者の場合は,術前に十分な説明と同意を得たうえで,手術中に患者が不穏状態になった場合の鎮静の体制を確保して手術に臨む必要がある.
・患者の病歴により内服薬の必要性が異なるので薬剤別に統一した調整は困難で,患者ごとに細やかな調整が必要である.
・手術中,患者は,不安や緊張が極度に高まった状態で手術に耐えている.手術室での看護においては患者の状態をたえず観察し患者の訴えに耳を傾け,患者が安心して手術を受けられるように支援することが重要である.
・AVF作製術は清潔手術に分類され,予防的抗菌薬投与は皮膚常在菌をターゲットとした術前投与が推奨される.血流再開後の動脈スパスムに対しては補液やヘパリン投与で対応し,術後の出血に対しては,丁寧な結紮止血操作を行い「完全な止血」状態を達成する.
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