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特集 機能性神経障害(FND:ヒステリー)診断の革命
陽性徴候によるFND診断
Diagnosis of Functional Neurological Disorders Based on Positive Signs
園生 雅弘
1,2
Masahiro SONOO
1,2
1帝京大学医療技術学部
2帝京大学医学部脳神経内科
1Faculty of Medical Technology, Teikyo University
2Department of Neurology, Teikyo University School of Medicine
キーワード:
機能性神経障害
,
functional neurological disorders
,
陽性徴候
,
positive signs
,
機能性筋力低下
,
functional weakness
Keyword:
機能性神経障害
,
functional neurological disorders
,
陽性徴候
,
positive signs
,
機能性筋力低下
,
functional weakness
pp.101-109
発行日 2024年3月15日
Published Date 2024/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002202265
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はじめに
すでに述べたように,今日,機能性神経障害(functional neurological disorders:FND)の診断において最大のキーとなるのは「陽性徴候」,すなわち神経系の通常の機能解剖とその障害様式とは合致しない徴候である.本稿ではまずさまざまなFNDの症候の頻度の内訳について論じ,機能性筋力低下を中心に各症候に関連する陽性徴候を紹介する.最後にそれらの陽性徴候をもとに診断を下すにあたっての注意点について述べる.これまで記載されている陽性徴候を表 1にまとめた.きわめて多くのものがあるので,このうち筆者が特に日常臨床で重視して用いているものを太字にした.参考になれば幸いである.なお,心因性非てんかん発作(psychogenic non-epileptic seizure:PNES)については筆者は十分な経験をもたないので,太字をつけるのは控えた.
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