Japanese
English
特集 脊椎脊髄のエクステンデッド・リアリティ(XR)
XR技術を活用した脊椎手術—MISTへの新しいアプローチ
Spinal Surgery Utilizing XR Technology: A New Approach to MIST
成田 渉
1
Wataru NARITA
1
1亀岡市立病院整形外科・脊椎センター
1Department of Orthopaedics, Spine Center, Kameoka Municipal Hospital
キーワード:
仮想現実/拡張現実
,
VR/AR
,
最小侵襲脊椎治療
,
Minimally Invasive Spinal Treatment
,
MIST
,
メタバース
,
metaverse
Keyword:
仮想現実/拡張現実
,
VR/AR
,
最小侵襲脊椎治療
,
Minimally Invasive Spinal Treatment
,
MIST
,
メタバース
,
metaverse
pp.386-391
発行日 2023年8月23日
Published Date 2023/8/23
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002202098
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はじめに
2005年から,国内で経皮的椎弓根スクリュー(percutaneous pedicle screw:PPS)の使用が開始された.これは最小侵襲脊椎治療(Minimally Invasive Spinal Treatment:MIST)(図 1)の進化に寄与してきた.日本では独自の医療機器や手技の開発が進み,MISTの普及が急速に進んでいる.
MISTの利点は小侵襲性にあるが,それゆえに技術の伝承や教育に課題が存在する.特に手術技術においては,立体解剖の理解は必須である.現行の医用画像では,3D再構成を用いても平面モニター上での表示が主であるため,正確な空間認識を得るのが難しい.さらに低侵襲手術の場合,手術領域が限定されるため,空間認識の難しさが手術技術の習得を妨げる可能性がある.
このような課題を克服するための解決策として,仮想現実(virtual reality:VR)や複合現実(mixed reality:MR)—現在はXRと総称される(図 2)—の技術が注目されている2,3,7).本稿では,XR技術の脊椎手術への適用事例1)とその可能性,そしてメタバースにおけるMISTへの応用について述べる.
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