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特集 医工連携と腰痛
脊椎CT画像を用いた3次元的椎間構造の形態解析
Three-dimensional Morphometric Analysis of Intervertebral Structure Using Computed Tomography
明田 浩司
1
,
舛田 浩一
2
,
井上 望
3
Koji AKEDA
1
,
Koichi MASUDA
2
,
Nozomu INOUE
3
1三重大学医学部附属病院整形外科
2Department of Orthopaedic Surgery, University of California, San Diego
3Department of Orthopedic Surgery, Rush University Medical Center
1Department of Orthopaedic Surgery, Mie University Hospital
2Department of Orthopaedic Surgery, University of California, San Diego
3Department of Orthopedic Surgery, Rush University Medical Center
キーワード:
脊椎
,
spine
,
3次元モデル
,
3D model
,
CT画像解析
,
CT-based analysis
Keyword:
脊椎
,
spine
,
3次元モデル
,
3D model
,
CT画像解析
,
CT-based analysis
pp.353-358
発行日 2022年9月20日
Published Date 2022/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002201855
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はじめに
脊柱は,椎体,椎間板,椎間関節および複数の靭帯で連結され,各椎体間には椎間板が存在しており,脊柱の可動性に寄与している.椎骨および椎骨間の椎間構造(椎間板腔,椎間孔)は特有の3次元構造をもつ.椎間板は椎体間に位置し,椎間板中心部に位置する髄核,その周囲を取り囲む線維輪,そして頭尾側にある軟骨終板より構成される.また,腰椎椎間孔は上下の椎弓根,椎間板,椎間関節および黄色靭帯により構成され,複雑な3次元的空間に脊髄神経が通過している.椎間板変性が進行すると,椎間板基質蛋白が分解され,椎間板に3次元的な構造的変化が生じ,椎間板高が狭小化する.それに伴い椎間孔の3次元的構造(空間)が変化し,椎間孔狭窄化が生じる.
つまり,椎間板変性に伴う3次元的な椎間構造の変化が脊椎変性疾患の発症に関わっており,その空間的変化を定量化することは病態解明および治療法(外科的治療法)の決定に有用な情報となる.本稿では,脊椎CT画像の3次元構築より得られた,3次元椎間構造のデータをもとに行った基礎および臨床研究を紹介する.
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