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三次元CT解析による側方腰椎椎体間固定術の評価
-――椎間構造の形態変化
Three-dimensional computed tomographic evaluation of lateral lumbar interbody fusion:morphometric change of intervertebral structure
明田 浩司
1
K. Akeda
1
1三重大学大学院整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Mie University Graduate School of Medicine, Tsu
キーワード:
lateral lumbar interbody fusion
,
lumbar spine
,
3 dimension model
,
CT-based analysis
Keyword:
lateral lumbar interbody fusion
,
lumbar spine
,
3 dimension model
,
CT-based analysis
pp.476-480
発行日 2023年5月1日
Published Date 2023/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei74_476
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【要 旨】
目 的:側方腰椎椎体間固定術(lateral lumbar interbody fusion:LLIF)は経大腰筋的に幅広型ケージを挿入することにより変形矯正,効果的な椎間板高の回復を可能とする.本研究では三次元CT解析でLLIF前後の椎間構造(椎間板高および椎間孔径)の変化を定量化した.
対象および方法:腰椎変性疾患に対しLLIFを行った26例を対象とし,術前,術後早期のCTを画像解析ソフトに導入し三次元化した.三次元的椎間板高(終板全域および5領域別),三次元的椎間孔(最短径および最長径)を計測した.また,矢状面ケージ設置位置も計測した.LLIFケージ挿入による上記項目の変化を定量化し,統計学的に評価した.
結 果:LLIF後,三次元的椎間板高は平均2.9mm増加した.終板領域別の解析では,全領域で一様に椎間板高が増加したが,その増加率は後方椎間板領域で高かった.三次元的椎間孔径は最短径で平均1.0mm,最長径で平均1.9mmが互いに相関して増加した.ケージ設置位置は椎間板高(後方線維輪領域)および最長椎間孔径と相関性を認めた.
考 察:本研究ではLLIFによる三次元的椎間構造の形態変化を定量化した.今後の長期経過例での解析および治療成績の評価に対する基礎データとなると考える.
© Nankodo Co., Ltd., 2023