特集 頸椎椎弓形成術の現在と今後
特集にあたって
中村 雅也
1
1慶應義塾大学整形外科
pp.591
発行日 2022年3月4日
Published Date 2022/3/4
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002201701
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超高齢社会を迎えた日本において健康寿命の延伸は喫緊の課題であり,特に運動・感覚麻痺をきたす圧迫性脊髄障害の治療は脊椎外科において最重要テーマの1つといえる.また,圧迫性脊髄障害に対する多くの術式はわが国で開発されてきた歴史がある.これらの背景を踏まえ,本号では現在行われている頸椎椎弓形成術の最新の知見を議論することを目的として企画させていただいた.
まず,頸椎椎弓形成術の多くの術式がわが国で開発されてきたこれまでの歴史に関して,渡辺航太先生に依頼させていただいた.代表的術式として片開き式椎弓形成術,両開き式椎弓形成術の実際と術式におけるさまざまな工夫に関して,慶應義塾大学の名越慈人先生,東京大学の土肥透先生に記載いただいた.東京医療センターの辻崇先生には頸髄症に対する椎弓形成術の除圧範囲に関して,また千葉大学の古矢丈雄先生には椎弓形成術の術後合併症とその対策に関して記載いただいた.
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