特集 脊椎・脊髄損傷—診断・治療の最前線と今後の展望
特集にあたって
中村 雅也
1
1慶應義塾大学整形外科
pp.909
発行日 2020年10月25日
Published Date 2020/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002201505
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この巻頭言を記載している本日(9月14日現在)も,日本全国で438名の新型コロナ感染者が確認されています.感染された皆さんの1日も早い回復を祈念するとともに,医療現場の最前線で治療にあたっている医療従事者の皆さんに感謝いたします.この100年に1度といわれる重大な危機を克服するためには,人類がもてるすべての英知を結集し,特にわれわれ医療者はサイエンスによって,この重大な局面を乗り越えていくことが問われていると思います.疾患は違えど脊髄損傷も人類がいまだ乗り越えることができない疾患の1つです.
本誌で脊髄再生に関する特集を組んだのは2018年5月号で,すでに2年以上が経ちました.この間,日本において数多くの臨床研究や治験が実施され,すでに臨床の現場で使用できるものも出てきています.まさに脊髄損傷の治療は大きな変革を迎えており,この2年間の新たな知見をまとめ,今後の脊髄損傷に対する治療戦略を議論することを目的として企画しました.
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