特集 脊椎・脊髄疾患と筋萎縮
特集にあたって
中村 雅也
1
1慶應義塾大学整形外科
pp.531
発行日 2017年5月25日
Published Date 2017/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002200629
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脊椎脊髄疾患による筋萎縮は,日常診療で治療する機会が多い症状であるにもかかわらず,神経・筋変性疾患との鑑別や治療のタイミングに苦慮することがしばしばあります.その結果,機能的予後が不良となり,患者さんのQOLを著しく損なうことがあるため注意が必要です.そこで本特集では,整形外科,脳神経外科,神経内科の立場から,筋萎縮をきたすさまざまな病態に対する診断や治療に関して議論することを目的として企画しました.
まず,脊椎脊髄疾患による筋萎縮で頻度が高い頸椎症性筋萎縮症の病態と治療に関しては,整形外科と脳神経外科の各々の立場から今城先生と尾原先生に,また電気生理学的な観点から園生先生にお願いしました.また,病態そのものもすべては解明されていない平山病に関しては,桑原先生にお願いしました.Myotome,dermatome,筋萎縮のパターン,特徴的な電気生理学的所見など,高位診断や鑑別診断で重要な情報が満載です.
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