Japanese
English
特集 脊椎脊髄〜末梢神経の局在診断update
下肢における偽性局在徴候
False Localizing Signs in Lower Extremities
高橋 敏行
1
,
花北 順哉
1
,
南 学
1
,
兼松 龍
1
,
宮坂 和弘
1
,
西 良輔
1
Toshiyuki TAKAHASHI
1
,
Junya HANAKITA
1
,
Manabu MINAMI
1
,
Ryo KANEMATSU
1
,
Kazuhiro MIYASAKA
1
,
Ryosuke NISHI
1
1藤枝平成記念病院脊髄脊椎疾患治療センター
1Spinal Disorders Center, Fujieda Heisei Memorial Hospital
キーワード:
偽性局在徴候
,
false localizing sign
,
下肢症状
,
symptoms of lower extremities
,
診断
,
diagnosis
Keyword:
偽性局在徴候
,
false localizing sign
,
下肢症状
,
symptoms of lower extremities
,
診断
,
diagnosis
pp.359-364
発行日 2022年1月31日
Published Date 2022/1/31
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002201642
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はじめに
診察により神経局在を推察することは,脳脊髄,末梢神経疾患において確定診断に至る重要な過程であり,発症形式や臨床経過を聴取することにより概ねの疾患を推定でき,効率的な検査方針が立案できる.このスキルを磨き極めることは,神経診断医にとって大きな魅力でもあり醍醐味ともなる.しかしながら,神経診察により推測される病変局在と実際の病変局在とが大きく異なることがあり,いわゆる「偽性局在徴候」として知られている.この概念は,脳腫瘍患者161例の12.5%に認められたとし,1904年にJames Collier3)が学術誌Brainに“false localizing signs”(原著ではlocalisingのスペル)として初めて報告した.本稿では,下肢における偽性局在徴候について神経局在診断のピットフォールも含め説明する.
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