Japanese
English
特集 脊椎脊髄〜末梢神経の局在診断update
上肢臨床症候から診た局在診断と鑑別診断
Local Diagnosis Based on Clinical Symptoms of Upper Extremities and Differential Diagnosis
岩﨑 幹季
1
Motoki IWASAKI
1
1大阪労災病院
1Osaka Rosai Hospital
キーワード:
局在診断
,
local diagnosis
,
上肢症候
,
symptoms of upper extremities
,
運動ニューロン疾患
,
motor neuron disease
,
MND
Keyword:
局在診断
,
local diagnosis
,
上肢症候
,
symptoms of upper extremities
,
運動ニューロン疾患
,
motor neuron disease
,
MND
pp.351-358
発行日 2022年1月31日
Published Date 2022/1/31
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002201641
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はじめに
脊椎脊髄の病変を診断する場合,症状や神経学的所見から病変がどこにあるかの局在診断の推察を行い,それをもとに画像診断や電気生理検査で確認する作業が基本となる.推測される脊髄高位の画像診断で病変を発見し,その病変で症状および神経学的所見や検査所見を説明できて初めて臨床的な確定診断に至る.つまり,画像所見における変性や圧迫所見の有無で臨床診断が確定するものでは決してない.「画像所見で圧迫所見が認められた場合,圧迫部位を広範囲に除圧(±固定)すれば高位診断が曖昧でもよいではないか」という外科医側の誤った思考回路が誤診につながっていく危険性があるので,症状や診察所見を注意深く検証する必要がある.ここでは,上肢の臨床症候からみた脊髄局在診断と末梢神経疾患を含めた鑑別診断について脊椎外科医の立場から述べる.
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