Japanese
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特集 頸椎前方手術Up To Date 2
上位胸椎病変に対するSundaresanアプローチ
Approach for Upper Thoracic Spine Including Sundaresan Approach
宮本 敬
1
,
下川 哲哉
2
,
鈴木 直樹
3
,
伏見 一成
4
,
秋山 治彦
5
,
近藤 祐一
6
,
清水 克時
1
Kei MIYAMOTO
1
,
Tetsuya SHIMOKAWA
2
,
Naoki SUZUKI
3
,
Kazunari FUSHIMI
4
,
Haruhiko AKIYAMA
5
,
Yuichi KONDO
6
,
Katsuji SHIMIZU
1
1岐阜市民病院整形外科
2大垣徳洲会病院脊椎センター
3羽島市民病院整形外科
4岐阜大学地域医療運動器医学
5岐阜大学整形外科
6はちや整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Gifu Municipal Hospital
キーワード:
上位胸椎
,
upper thoracic spine
,
脊椎前方アプローチ
,
anterior approach for the spine
,
外科的治療
,
surgical treatment
Keyword:
上位胸椎
,
upper thoracic spine
,
脊椎前方アプローチ
,
anterior approach for the spine
,
外科的治療
,
surgical treatment
pp.769-776
発行日 2019年8月25日
Published Date 2019/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002201197
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はじめに
上位胸椎における前方に存在する脊髄圧迫病変(胸椎椎間板ヘルニア,後縦靭帯骨化症〔ossification of the posterior longitudinal ligament:OPLL〕,腫瘍など)による脊髄症は,脊椎が後弯を有する解剖学的特性上,前方除圧術・前方除圧固定術が有効である場合が多い.近年,後方除圧固定(dekyphosis stabilization)という概念も浸透しており,アプローチの容易さより,選択される頻度が増加しているが,頸椎胸椎移行部の後方インストゥルメンテーションにおいては,ロッドの径に限界があるなど,強度が十分でないという問題も有する.一方,上位胸椎に対する前方アプローチは胸骨,心臓・大血管が存在するため,脊椎外科医にとって難問題の1つである.上位胸椎への前方進入法にはその高位によって,1A)頸椎前方アプローチを尾側に単純に延長する(胸骨温存),1B)頸椎前方アプローチを尾側に単純に延長し,さらに胸骨柄の部分切除を加える4),2)胸鎖関節切除アプローチ(Sundaresan)5),3A)本邦にて藤村らが開発した胸骨柄縦割アプローチ2),3B)胸骨全縦割アプローチ1)などがある.それぞれの長所,短所があり,慎重に選択することが肝要である.
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