Japanese
English
手術手技 私のくふう
上位胸椎に対する前方アプローチについて
Anterior Approach for Upper Thoracic Spine
牧野 明男
1
,
原田 征行
1
,
植山 和正
1
,
市川 司朗
1
,
伊藤 淳二
1
,
三戸 明夫
1
Akio Makino
1
1弘前大学医学部整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Hirosaki University School of Medicine
キーワード:
前方侵入
,
anterior approach
,
胸骨縦割侵入法
,
sternal splitting approach
,
上位胸椎
,
upper thoracic spine
Keyword:
前方侵入
,
anterior approach
,
胸骨縦割侵入法
,
sternal splitting approach
,
上位胸椎
,
upper thoracic spine
pp.715-720
発行日 1994年6月25日
Published Date 1994/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901390
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抄録:上位胸椎疾患に対し胸骨縦割侵入2例と胸骨非縦割侵入3例を行い,手術時間,出血量,合併症,MRI矢状断像による胸骨上縁高位を比較した.縦割群2例は共に男性で,1例はTh2-3椎間板ヘルニアでTh2-3前方固定を,1例は転移性胸椎腫瘍でTh1-3前方固定を施行した.胸骨非縦割群は1例は女性で転移性胸椎腫瘍にてC7-Th2前方固定を,2例は男女1例ずつで多発性骨髄腫にてTh1-3前方固定を施行した.平均手術時間は縦割群5時間45分,非縦割群2時間56分,平均出血量は縦割群850ml,非縦割群482mlであり,反回神経麻痺は縦割群は全例に,非縦割群は3例中2例に生じた.胸骨上縁高位は,縦割群はTh2上縁レベル1例,Th2/3レベル1例で最下位侵襲椎体より上方に位置しているのに対し,非縦割群はTh3下縁レベル2例,Th3中央レベル1例で最下位侵襲椎体より下方に位置しており,胸骨縦割を要するか否かの手がかりになり得ると考えられた.
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