Japanese
English
特集 DISHの臨床
腰椎変性疾患とDISH
Impact of Diffuse Idiopathic Skeletal Hyperostosis on Lumbar Degenerative Disorders
山田 賢太郎
1
,
豊田 宏光
2
,
寺井 秀富
2
,
中村 博亮
2
Kentaro YAMADA
1
,
Hiromitsu TOYODA
2
,
Hidetomi TERAI
2
,
Hiroaki NAKAMURA
2
1府中病院整形外科
2大阪市立大学整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Fuchu Hospital
キーワード:
腰椎変性疾患
,
lumbar degenerative disorders
,
びまん性特発性骨増殖症
,
diffuse idiopathic skeletal hyperostosis
,
手術
,
surgery
Keyword:
腰椎変性疾患
,
lumbar degenerative disorders
,
びまん性特発性骨増殖症
,
diffuse idiopathic skeletal hyperostosis
,
手術
,
surgery
pp.685-692
発行日 2019年7月25日
Published Date 2019/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002201177
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はじめに
Diffuse idiopathic skeletal hyperostosis(DISH)は,Resnickら6)により定義された椎体に骨性架橋を認める病態である.DISHの弊害の中で脊椎脊髄外科医にとって最も特徴的なものは,DISHに伴う椎体骨折である.DISHによる椎体骨折は低エネルギー外傷で起こり得,遅発性神経麻痺,また骨折部の高度な不安定性に留意するべきと報告されている7).これらはDISHによる骨性架橋による長いレバーアームのため,骨折部へ応力が集中され引き起こされると考えられている.
同様の機序で,慢性疾患である腰部脊柱管狭窄症に対してもDISHは負の影響があると推察されるが,古くにDISHと脊柱管狭窄に関する症例報告1,3)がなされて以降,まとまった症例での報告は数少ない.本稿では,著者らの臨床研究結果も交えて,DISHの腰椎変性疾患への影響に焦点を当てて解説する.
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