Japanese
English
特集 脊椎外科最近の進歩―長期予後からみた問題点を中心として―(第28回日本脊椎外科学会より)
腰椎変性疾患に対するPLIFの長期成績
Long-term Results of Posterior Lumbar Interbody Fusion for Lumbar Degenerative Disorders
大河内 敏行
1
,
大和田 哲雄
1
,
山本 利美雄
2
Toshiyuki Ohkohchi
1
1大阪厚生年金病院整形外科
2大阪労災病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Osaka Kosei-Nenkin Hospital
キーワード:
lumbar degenerative disorders
,
腰椎変性疾患
,
posterior lumbar interbody fusion
,
後方進人腰椎椎体間固定術
,
long-term results
,
長期成績
Keyword:
lumbar degenerative disorders
,
腰椎変性疾患
,
posterior lumbar interbody fusion
,
後方進人腰椎椎体間固定術
,
long-term results
,
長期成績
pp.519-526
発行日 2000年4月25日
Published Date 2000/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902975
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
抄録:腰椎変性疾患に対する一椎間の後方進入椎体間固定術(PLIF)の長期成績について報告する.症例は213例で,疾患の内訳は椎間板ヘルニア(LDH)が154例,変性すべり症(DS)が29例,分離すべり症(SO)が30例で,手術時の平均年齢はLDH群が40.3歳,DS群が57.1歳,SO群が39.9歳であった.術後の平均経過観察期間はLDH群が13.8年,DS群が13.2年,SO群が13.9年であった.平均改善率はLDH群が85%,DS群が59%,SO群が78%であった.隣接椎間の変性進行による追加手術はLDH群の7.8%(12例),DS群の14%(4例)に行われているが,SO群ではなかった.これら以外の例で隣接椎間にみられた変性進行の頻度は,椎間腔の狭小化がLDH群で27%,DS群で41%,SO群で21%,また不安定性がそれぞれ6%,18%,4%であった.DS群に狭小化,不安定性を高率に生じていた.腰椎変性疾患全体としては,PLIFは少なくとも10年間は良好な手術成績を維持できた.しかし,変性すべり症は経年的に成績が低下する傾向があり,隣接椎間の不安定性がこの一因となっていると考えられた.
Copyright © 2000, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.