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English
特集 傍脊柱筋の機能解剖学,姿勢制御と手術アプローチ
第4章 傍脊柱筋の画像検査
骨盤アライメント(傍脊柱筋との関連)
Pelvic Alignment(Relations with Paravertebral Muscle)
坂野 友啓
1
,
松山 幸弘
1
Tomohiro BANNO
1
,
Yukihiro MATSUYAMA
1
1浜松医科大学整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Hamamatsu University School of Medicine
キーワード:
傍脊柱筋
,
paravertebral muscle
,
脊椎骨盤アライメント
,
spinal pelvic alignment
,
X線計測
,
radiographic measurement
Keyword:
傍脊柱筋
,
paravertebral muscle
,
脊椎骨盤アライメント
,
spinal pelvic alignment
,
X線計測
,
radiographic measurement
pp.439-442
発行日 2019年4月25日
Published Date 2019/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002201119
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はじめに
高齢になると,骨粗鬆症性椎体骨折,椎間板変性,背筋力の低下により,脊椎は後弯化し,体幹は前傾を呈してくる.体幹前傾に対する代償機転として骨盤もその一翼を担っており,骨盤のアライメントを評価することは脊柱変形の代償作用を考えるうえで重要である.
脊柱アライメントの評価は,古くはStaffelらによる外観の姿勢分類から始まり,Takemitsuら14)の全脊柱単純X線による姿勢分類やItoiら8)の下肢全長も含めた全脊柱側面アライメント分類などが提唱されてきたが,近年,骨盤を含めた脊椎全体のアライメントを定量的に評価するために,さまざまなX線パラメータが提唱されるようになってきた13).
一方で,脊柱変形の発症,進行に関しては,傍脊柱筋を含めた体幹筋の役割が重要であると報告されており,また近年注目されている6).ただ,その評価法は筋断面積,筋量,筋力,筋電図,筋生検など多岐にわたり,X線のように臨床の場で簡便に評価する方法はまだない.
本稿では,骨盤アライメントの評価法に関しておさらいをし,傍脊柱筋との関連に関しても述べたい.
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