Japanese
English
特集 傍脊柱筋の機能解剖学,姿勢制御と手術アプローチ
第4章 傍脊柱筋の画像検査
全脊椎アライメントの測定
The Assessment of Sagittal Whole Body Alignment
佐藤 雄亮
1
,
長谷川 和宏
1
,
岡本 昌士
1
,
初鹿野 駿
1
,
下田 晴華
1
,
本間 隆夫
1
Yusuke SATO
1
,
Kazuhiro HASEGAWA
1
,
Masashi OKAMOTO
1
,
Shun HATSUSHIKANO
1
,
Haruka SHIMODA
1
,
Takao HOMMA
1
1医療法人愛仁会新潟脊椎外科センター
1Niigata Spine Surgery Center
キーワード:
全脊椎アライメント
,
whole body alignment
,
下肢アライメント
,
lower extremity alignment
,
代償機能
,
compensation
Keyword:
全脊椎アライメント
,
whole body alignment
,
下肢アライメント
,
lower extremity alignment
,
代償機能
,
compensation
pp.433-437
発行日 2019年4月25日
Published Date 2019/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002201117
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はじめに
Duboussetら4)は,ヒトの立位姿勢を“足部から始まり,足関節,膝関節を介し骨盤に至り,脊柱を介して頭蓋骨に終わるバランスの鎖(the chain of balance)”と表現した.立位姿勢は,足部を支点とした円錐であり,安定姿勢ではその円錐は小さく,不安定な姿勢では大きい.Duval-Beaupèreら5〜7)は,全脊椎X線側面像と同時に,γ線を用いた画像評価で体幹重心線を明らかにし,両者をマッチングさせることによって,椎体と重心線との位置関係を明らかにした.これらの研究の過程で,各自固有の値をもつとされる骨盤形態の解剖学的特徴を示すpelvic incidence(PI)が発見された6,15).PIに応じたlumbar lordosis(LL),LLに応じたthoracic kyphosis(TK)が形成され,脊柱,骨盤,さらに下肢が協調して立位姿勢が可能となる23).本稿では,全脊椎アライメント,またその代償機能としての下肢アライメントについての測定を中心に概説する.合わせて,立位姿勢に関わる筋について言及する.
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