Japanese
English
特集 上位頸椎疾患に対するアプローチ—病態・診断・治療
上位頸椎外傷
Upper Cervical Spine Injuries
前田 健
1
Takeshi MAEDA
1
1総合せき損センター
1Department of Orthopedic Surgery, Spinal Injuries Center
キーワード:
ジェファーソン骨折
,
Jefferson fracture
,
軸椎骨折
,
axis fracture
,
上位頸椎
,
upper cervical spine
Keyword:
ジェファーソン骨折
,
Jefferson fracture
,
軸椎骨折
,
axis fracture
,
上位頸椎
,
upper cervical spine
pp.179-184
発行日 2019年3月25日
Published Date 2019/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002201070
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環椎破裂骨折(Jefferson fracture)
[1]病態
1920年にJeffersonが損傷病態について初めて報告して以来,環椎の破裂骨折に対してJefferson骨折名称が使われるようになった.環椎の前弓と後弓の両者が骨折し,側塊がしばしば外側に転位する骨折型である.強力な軸圧によって環椎側塊が後頭顆と軸椎外側関節間で挟撃されると,環椎側塊は外側のほうが厚みがあるため左右外側方向にストレスが加わり,その結果力学的弱点である前弓と後弓が骨折,離開する.骨折は脊柱管が開大する方向に転位するため,単独では脊髄損傷を起こすことはきわめてまれである.ただし,頸椎他部位の骨折,脱臼などと合併して生じることも多い.強い頸部痛があり,斜頸位をとったり両手で頭を支える行為などはこの部の損傷を疑うべきである.
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