Japanese
English
特集 不安定頸椎—基礎と臨床—(第17回日本脊髄外科研究会より)
上位頸椎の解剖と三次元的動態解析
The Anatomy and Analysis of Three Dimensional Movements in Upper Cervical Spine
山元 功
1
,
金田 清志
1
,
M. Panjabi
2
,
J. Dvorak
3
Isao Yamamoto
1
,
Kiyoshi Kaneda
1
1北海道大学医学部整形外科学教室
2Department of Orthopaedics and Rehabilitation, Yale University, School of Medicine
3Wilhelm Schulthess Hospital
1Department of Orthopaedic Surgery, School of Medicine, Hokkaido University
キーワード:
上位頸椎
,
upper cervical spine
,
上位頸椎解剖
,
anatomy of the upper cervical spine
,
三次元的動態解析
,
three-dimensional analysis
,
翼状靱帯
,
alar ligament
Keyword:
上位頸椎
,
upper cervical spine
,
上位頸椎解剖
,
anatomy of the upper cervical spine
,
三次元的動態解析
,
three-dimensional analysis
,
翼状靱帯
,
alar ligament
pp.511-516
発行日 1989年4月25日
Published Date 1989/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408908094
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抄録:ヒト新鮮屍体を使用し,上位頸椎部の解剖学的観察と三次元的動態解析を行った.翼状靱帯は,成書では軸椎と後頭骨を結ぶ靱帯とされているが,著者らの解剖学的観察ではその他に環椎と軸椎を結ぶ成分が存在するのを確認できた.三次元的動態解析では,靱帯を温存した頭蓋から第7頸椎までの検体を使用し,後頭環椎関節と環軸関節の動態について検索した.後頭環椎関節では’屈曲が3.5°,伸展が21.0°,片側への側屈が5.5°であった.本関節では,回旋がみられないとする報告があるが,本研究では一方向に7.3°の回旋がみられた.環軸関節では,屈曲が11.5°,伸展が10.9°であった.本関節において側屈がみられないとする報告が多いが,本研究では一方向に6.8°の側屈がみられた.この関節の特徴は回旋の動きが最大であることであり,著者らの研究でも一方向に38.9°の回旋がみられた.
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