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特集 ハイテク機器を利用した最新の脊椎脊髄手術
画像認識・処理技術の最近の脊椎手術への応用
Current Innovation in Computer Vision for Spine Surgery
安倍 雄一郎
1
Yuichiro ABE
1
1我汝会えにわ病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Eniwa Hospital
キーワード:
画像認識
,
image recognition
,
立体復元
,
3D-restoration
,
コンピュータビジョン
,
computer vision
Keyword:
画像認識
,
image recognition
,
立体復元
,
3D-restoration
,
コンピュータビジョン
,
computer vision
pp.976-984
発行日 2018年11月25日
Published Date 2018/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002200995
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はじめに
画像データの加工や処理に関連するIT技術の進歩は目覚ましく,次々と新しい技術が実運用に投入されるようになっている.中でもコンピュータビジョンと呼ばれる学術領域は,近年のコンピュータ技術の進歩と低価格化により急速に発展してきた.コンピュータビジョンとは,カメラをはじめとする画像データ採取機器からの入力にコンピュータ上で何らかの処理を行い,人間の視覚(ビジョン)と同じような処理を実現する研究領域であり,この分野の研究成果は現在さまざまな生活用品に広く取り入れられるようになった.デジタルカメラの顔検出,自動車の自動ブレーキシステムや全自動運転機能,AR(拡張現実機能)による携帯ゲームやテレビのスポーツ中継など多岐にわたりわれわれの日常に浸透している5,7,8,16).
整形外科はほかの外科領域と異なり,骨や関節運動などの機械的要素を取り扱うという特徴がある.中でも脊椎外科は術中の変形がほとんど生じない骨組織の形態や構造に対して干渉を行う手術が中心であり,コンピュータ関連技術や機械工学技術との親和性がきわめて高い分野である2,3,14).本稿では,コンピュータビジョンやその関連技術を中心に,それらの脊椎外科治療とのかかわりと将来的な展望について紹介する.
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