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頭部の画像処理—最近の進歩と問題点
Recent Advances of the Image Processing in Brain Imagings
舘野 之男
1
Yukio TATENO
1
1放射線医学総合研究臨床研究部
1Division of Clinical Research, National Institute of Radiological Sciences
キーワード:
Image processing
,
CT
,
Brain imaging
Keyword:
Image processing
,
CT
,
Brain imaging
pp.335-338
発行日 1980年4月10日
Published Date 1980/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1436201135
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Ⅰ.はじめに
医用画像の関係で画像処理技術が最も早くから用いられはじめたのは核医学の分野である.核医学では1950年代初から,放射能の空間的分布状態を画像として描き品して診断に役立てようとする研究が始まった.これは,ラジオアイソトープスキャニングと呼ばれていたが,この画像はそれまでのX線画像に比べると極めて劣悪であったので,これを何とか使えるものにしようとして画質改善のため処理が種々研究された,この研究が比較的スムーズに進んだのは当時時を同じくして発展したミニコンピュータ技術の普及とともに核医学データが本来的にデジタルデータであったことが大きな理由となっている.
更に1969年,核医学は,医学利用の観点から見た画像処理技術として第1級にランクされる画期的な業績を生んでいる.それは,開原成允氏(現在,東京大学医学部助教授,電算機企画室)によるFunctional Image(機能画像)である1).これは,それまでの2大核医学技術,つまり,時間放射能曲線を描いてその曲線を解析し,それによって各種器官組織の機能を知ろうとする機能診断の分野と,スキャニング法による形態診断の分野とを統合したもので,経時的に取得したスキャニング図から画像処理の技術によりある特定の機能を表わすパラメータを器官組織内の微小単位毎に演算,抽出して分布図として表示するものである.
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