特集 医工連携による新たな整形外科治療
脊椎手術に応用可能なIT技術画像認識・処理技術の最近の動向
安倍 雄一郎
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1我汝会えにわ病院 整形外科
キーワード:
外科用器具
,
MRI
,
脊柱側彎症
,
脊椎疾患
,
X線CT
,
三次元イメージング
,
コンピュータ支援手術
,
情報技術
,
教師付き機械学習
,
開創器
Keyword:
Supervised Machine Learning
,
Information Technology
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Scoliosis
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Spinal Diseases
,
Surgical Instruments
,
Imaging, Three-Dimensional
,
Surgery, Computer-Assisted
pp.508-515
発行日 2017年5月19日
Published Date 2017/5/19
DOI https://doi.org/10.18885/J00282.2017248444
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はじめに
近年のコンピュータ関連技術の進歩に伴い,画 像データの加工や処理の学術分野が急速に発展し ている。カメラをはじめとする画像データ採取機 器からの入力にコンピュータ上で何らかの処理を 行い,人間の視覚(ビジョン)と同じような処理を 実現する研究領域はコンピュータビジョンとよば れ,さまざまな生活用品に広く取り入れられるよ うになった。デジタルカメラの顔検出,自動車の 自動ブレーキシステムや全自動運転機能,拡張現 実(augmented reality;AR)機能による携帯ゲー ムやテレビのスポーツ中継など多岐にわたり,わ れわれの日常に浸透している1)〜4)。 整形外科は骨形状や関節運動などの構造,およ び機械的要素を取り扱う点において,他の医療分 野と異なっており,工学系やコンピュータ関連技 術との親和性が高い医療分野といえる。本稿では コンピュータビジョンやその関連技術と整形・脊 椎外科治療のかかわりと,将来的な展望について 紹介する。
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