Japanese
English
特集 髄内腫瘍の集大成と新しい話題
髄内腫瘍の手術を最適化するための脊髄切開経路の選択
Selection of Surgical Access Myelotomy to Optimize the Surgery of Spinal Intramedullary Tumors
髙見 俊宏
1
,
内藤 堅太郎
1
,
山縣 徹
2
,
大畑 建治
1
Toshihiro TAKAMI
1
,
Kentaro NAITO
1
,
Toru YAMAGATA
2
,
Kenji OHATA
1
1大阪市立大学大学院医学研究科脳神経外科
2大阪市立総合医療センター脳神経外科
1Department of Neurosurgery, Osaka City University Graduate School of Medicine
キーワード:
脊髄髄内腫瘍
,
spinal intramedullary tumor
,
脊髄切開
,
myelotomy
,
後外側溝
,
posterolateral sulcus
Keyword:
脊髄髄内腫瘍
,
spinal intramedullary tumor
,
脊髄切開
,
myelotomy
,
後外側溝
,
posterolateral sulcus
pp.1079-1084
発行日 2017年12月25日
Published Date 2017/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002200760
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はじめに
脊髄髄内腫瘍の正確な発生頻度あるいは有病率は不明だが,新規発生率・有病率の低さから,個人あるいは施設レベルでの診療実績の蓄積が容易ではないため,診断・治療方針に難渋することが少なくない.脊髄髄内腫瘍の手術における治療目標は,中・長期的な腫瘍制御と四肢・体幹機能温存のベストバランスを維持することである1,2,4,10,15).われわれは,脊髄髄内腫瘍の手術における手術安全性および正確性を最適化するための方策として,①術前の質的画像診断6),②神経モニタリングあるいは術中画像を含めた手術支援,③脊髄切開経路の選択,④脊髄実質障害を最小限にするための手術手技,そして⑤リハビリテーションを含めた術後療法の5項目を重要課題としている.本稿では,特に髄内腫瘍の手術を最適化するための脊髄切開経路の選択について,当科自験例を中心に報告する.
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