Japanese
English
イラストレイテッド・サージェリー 手術編Ⅱ-79
脊髄髄内腫瘍に対する後正中溝到達法
Posterior Median Sulcus Approach for Spinal Intramedullary Tumors
髙見 俊宏
1
,
内藤 堅太郎
1
,
山縣 徹
2
,
大畑 建治
1
Toshihiro TAKAMI
1
,
Kentaro NAITO
1
,
Toru YAMAGATA
2
,
Kenji OHATA
1
1大阪市立大学大学院医学研究科脳神経外科
2大阪市立総合医療センター脳神経外科
1Department of Neurosurgery, Osaka City University Graduate School of Medicine
pp.527-532
発行日 2015年6月25日
Published Date 2015/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002200149
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
手術適応
髄内腫瘍に対する手術適応については,自然経過が必ずしも明瞭ではないため,神経症状が軽度あるいは無症候性の症例に対しての判断は,決して容易ではない.患者因子(年齢,全身状態,社会活動性など),症状経過,神経症状および画像診断などを入念に判断する必要がある.手術が望ましいと判断した場合には,手術到達法の選択が最初の課題となる.後正中溝到達法は髄内腫瘍手術の基本到達法であり,ほとんどすべての髄内腫瘍に対して適応可能である.しかし,腫瘍の性状および局在を考慮して,後外側溝到達法あるいは経軟膜到達法を用いる場合がある.理論的には前正中裂からの腫瘍切除も可能であるが,実際には前脊髄動静脈が存在するために困難である.本稿では,髄内腫瘍への到達経路として標準的な後正中溝到達法について,良性髄内腫瘍である上衣腫を代表例として記載する(図1).
Copyright © 2015, MIWA-SHOTEN Ltd., All rights reserved.