Japanese
English
論述
脊髄髄内海綿状血管腫のMRI診断と外科的治療
Magnetic Resonance Imaging of Spinal Intramedullary Cavernous Angioma and Its Surgical Treatment
井須 豊彦
1
,
藤本 真
1
,
浅岡 克行
1
,
馬渕 正二
1
,
奥村 均
2
,
津坂 知文
2
,
本間 早苗
2
,
緒方 昭彦
2
,
南部 敏和
3
Toyohiko Isu
1
1釧路労災病院脳神経外科
2釧路労災病院神経内科
3釧路労災病院放射線科
1Department of Neurosurgery, Kushiro Rousai Hospital
キーワード:
海綿状血管腫
,
cavernous angioma
,
MRI
,
magnetic resonance imaging
,
脊髄髄内腫瘍
,
spinal intramedullary tumor
Keyword:
海綿状血管腫
,
cavernous angioma
,
MRI
,
magnetic resonance imaging
,
脊髄髄内腫瘍
,
spinal intramedullary tumor
pp.1343-1348
発行日 1993年12月25日
Published Date 1993/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901257
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抄録:本報告では,脊髄髄内海綿状血管腫の早期診断治療の重要性を強調すると共に,術前診断におけるMRIの有用性を述べる.【対象】対象は,MRIにより診断された脊髄髄内海綿状血管腫5症例(頸髄2例,胸髄2例,脊髄円錐部1例)であり,内訳は男性2名,女性3名である(年齢は30歳~59歳,平均46歳).【結果】①T1,T2強調スピンエコー像にて,isointensityを示す領域の周辺はlow intensity(古い血腫)を示した.isointensity areaは,Gd-DTPA投与にて増強されたが,手術により,血管腫本体であることが示された.②手術成績.術前の神経症状が軽度で,血管腫の全摘出が行われた4症例では,良好な手術結果が得られたが,発症15年後に診断され,術前の症状が重篤であった1例では,術後成績は不良であった.【結語】脊髄髄内海綿状血管腫のMRI診断に際しては,血管腫に伴う血腫のみならず,血管腫本体を同定することが重要であり,早期診断治療により,良好な手術結果が得られる.
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