Japanese
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特集 脊椎脊髄疾患に対するロボットリハビリテーション
対麻痺者における外骨格型ロボットスーツでの歩行再建—ReWalkTMの概要と訓練
Restoration of Walking in Paraplegic Patients with the Robotic Exoskeleton
和田 太
1
,
吉川 真理
2
Futoshi WADA
1
,
Mari YOSHIKAWA
2
1東京女子医科大学リハビリテーション科
2産業医科大学リハビリテーション医学講座
1Department of Rehabilitation Medicine, Tokyo Women's Medical University
キーワード:
脊髄損傷(spinal cord injury)
,
外骨格型ロボット(robotic exoskeleton)
,
歩行(walking)
Keyword:
脊髄損傷(spinal cord injury)
,
外骨格型ロボット(robotic exoskeleton)
,
歩行(walking)
pp.723-727
発行日 2016年7月25日
Published Date 2016/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002200425
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はじめに
脊髄損傷の受傷により対麻痺を生じると,完全麻痺の場合には麻痺の回復が難しく,歩行能力の大部分を失ってしまう.しかし,大幅な体力の低下や重篤な合併症がある場合を除き,リハビリテーションを経て,日常生活動作(activities of daily living:ADL)は車いすを利用して概ね自立する.そのため,社会生活への復帰も車いすを使用することを前提に進められることが多いが,多くの対麻痺者は歩行の再建を希望している3).対麻痺者の歩行訓練には,外側あるいは内側の股継手付き長下肢装具とロフストランド杖を用いることが多い.これらの装具による歩行は,エネルギー効率の悪さや脱着の手間や起座の困難さなどから,実生活では活用されていないのが現状である.近年,訓練用に開発されたLokomatやGait Trainerなどの据え付け型歩行支援用ロボットに加え,ウェアラブル(装着型)歩行支援用ロボットの登場が,この対麻痺者の歩行の問題を解決する糸口になることが期待されている.
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