Nomade
最近の手術方法について考える
馬場 秀夫
1
1長崎労災病院整形外科
pp.681-682
発行日 2016年7月25日
Published Date 2016/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002200415
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日本の科学,医学の進歩はめざましく,特にノーベル賞は2014年が赤崎博士,天野博士,中村博士,2015年が梶田博士,大村博士と複数人受賞しており,日本人の受賞は珍しいことでもなくなっている.また,2012年はiPS細胞で整形外科医でもあった山中伸弥先生が,2008年は長崎大学出身の下村 脩博士が受賞しており,長崎大学整形外科入局の私には遠い存在であったノーベル賞が身近に感じられるようになった.特にiPS細胞は難病治療のためのさまざまな研究プロジェクトが進行中で,病気で苦しんでいる患者さんに対し有効な治療法ができる可能性が高く,将来性の大きな期待できる研究分野である.
では,われわれ臨床医はどうであろうか? 昨今の時代の変化は臨床でも加速度的に激しさを増している.私が医師になった1989年頃は,まだワープロ専用機「書院」を使用し学会の抄録を作っていた同僚が最先端のやり方であり,手書きの私はうらやましく思ったものである.当時は学会のスライドは何週間も前から準備をし,紙や写真を貼って手作りしていた.当然,携帯電話はなく緊急時の連絡手段もなかったため,学会中は学会場に緊急の連絡が来ていた.現在は学会場で発表の直前までスライドを作っている時代である.重い抄録集はもたずに携帯タブレットでプログラムをみている方も多い.
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