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特集 さまざまな基礎疾患・病態を有する症例に対する脊椎固定術
関節リウマチ重度破壊性頸椎病変に対する後頭骨-胸椎間固定術
Occipito-thoracic Fusion for Severe Rheumatoid Cervical Disorder
田内 徹
1
,
清水 敬親
1
Tetsu TANOUCHI
1
,
Takachika SHIMIZU
1
1榛名荘病院群馬脊椎脊髄病センター
1Gunma Spine Center(Harunaso Hospital)
キーワード:
関節リウマチ(rheumatoid arthritis)
,
頸椎病変(cervical lesion)
,
後頭骨-胸椎間固定術(occipito-thoracic fusion)
Keyword:
関節リウマチ(rheumatoid arthritis)
,
頸椎病変(cervical lesion)
,
後頭骨-胸椎間固定術(occipito-thoracic fusion)
pp.541-548
発行日 2016年5月25日
Published Date 2016/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002200386
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はじめに
関節リウマチ(RA)において頸椎は高頻度に障害され,さまざまなタイプの頸椎病変を生じる.このRA頸椎病変は,一般的には上位頸椎部での環椎横靭帯の破綻による環軸椎前方亜脱臼(AAS)に始まり,その後非整復性AASや垂直性亜脱臼(VS)へと進行するとともに,中下位頸椎部では軸椎下亜脱臼(SAS)を生じ,神経障害を起こす4,19).これらのRA頸椎病変に対する外科的治療に関しては,環軸関節固定法や後頭骨頸椎間固定術などの手技やその臨床成績についてさまざまな報告がなされている2,5,6,15,28).しかし,主にムチランス型RAにみられるAAS+VS+SASのような全頸椎に病変を生じた重症例(重度破壊性頸椎病変と称する)に対するまとまった治療報告や長期成績の報告は少ない3,16,29).
本稿では,われわれが行ってきたRA重度破壊性頸椎病変に対する後頭骨-胸椎間固定術の変遷と長期経過について述べていきたい.
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