Japanese
English
特集 各種頸椎低侵襲手術の限界と適応
経皮的内視鏡下椎間孔形成術
PEKF(Percutaneous Endoscopic Keyhole Foraminoplasty)
船戸 貴宏
1
,
出沢 明
2,3
Takahiro FUNATO
1
,
Akira DEZAWA
2,3
1麻生総合病院脊椎脊髄センター
2帝京大学溝口病院整形外科
3出沢明PEDセンター
1Spine Center, Asao General Hospital
キーワード:
経皮的内視鏡下椎間孔形成術(percutaneous endoscopic keyhole foraminoplasty)
,
頸椎椎間板ヘルニア(cervical disc herniation)
,
低侵襲脊椎手術(less invasive spine surgery)
Keyword:
経皮的内視鏡下椎間孔形成術(percutaneous endoscopic keyhole foraminoplasty)
,
頸椎椎間板ヘルニア(cervical disc herniation)
,
低侵襲脊椎手術(less invasive spine surgery)
pp.809-817
発行日 2015年9月25日
Published Date 2015/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002200210
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はじめに
頸部神経根症に対する手術法は,前方法(頸椎前方除圧固定術)と後方法(椎間孔拡大術)があるが,両者の成績はほぼ同等であるとの報告が多い.われわれは,頸椎の神経根障害に対してpercutaneous endoscopic discectomy(PED)法の手術手技を応用した経皮的内視鏡下椎間孔形成術(percutaneous endoscopic keyhole foraminoplasty:PEKF)を開発した.本法は,ScovilleやFrykholmのkeyhole foraminotomy3)に経皮的内視鏡でのアプローチを導入したものである.具体的には,PEDの内視鏡を用いて椎弓から椎間関節にかけての除圧を行い,神経根と硬膜管の分岐部の除圧を行う手技である4).本法の特徴は,①約8mmの皮膚切開で施行可能であること.②組織や脊椎構造物の破壊がほとんどないこと.そのため,長期的な隣接椎間障害の発生の可能性を極力減じられる.③無血野に,標的臓器に対し近接拡大された画像で病態を確認しながら施行可能であること(図7a).④術後疼痛が少なく,早期社会復帰が可能であること,などが挙げられる.本稿では,PEKFの適応,手術手技と手技上のポイント,注意すべき合併症について述べ,われわれのPEKF施行症例の治療成績について報告する.
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