Japanese
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特集 臨床現場での脳・脊髄連関
脊髄腫瘍による水頭症
Hydrocephalus Due to Spinal Tumor
川村 大地
1
,
谷 諭
1
Daichi KAWAMURA
1
,
Satoshi TANI
1
1東京慈恵会医科大学脳神経外科
1Department of Neurosurgery, The Jikei University School of Medicine
キーワード:
水頭症(hydrocephalus)
,
脊髄腫瘍(spinal tumor)
,
神経鞘腫(schwannoma)
Keyword:
水頭症(hydrocephalus)
,
脊髄腫瘍(spinal tumor)
,
神経鞘腫(schwannoma)
pp.643-649
発行日 2015年7月25日
Published Date 2015/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002200175
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はじめに
脳腫瘍が水頭症を呈することは一般的に広く知られている.たとえば,聴神経腫瘍では3.7〜23.5%,多いものでは42%で水頭症を合併しており1,9),その機序として第四脳室の閉塞による非交通性水頭症のほか,髄液中のタンパク上昇や癒着性くも膜炎による髄液の吸収障害などがいわれている.
脊髄腫瘍においても同様に水頭症を契機に発見される場合があり,文献上も報告がみられる.脊髄腫瘍が水頭症を合併するということは,水頭症診療においても鑑別疾患として重要な点であり,本稿では症例提示を行い,疫学,病態から治療法に関して述べる.
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