特集 ここを知りたい!頭部外傷初期対応・慢性期ケア
【頭部外傷の慢性期ケアに必要な知識】
髄液シャントとその慢性期の管理法
臺野 巧
1
1勤医協中央病院総合診療センター
キーワード:
VPシャント(ventriculo-paritoneal shunt)
,
VAシャント(ventriculo-atrial shunt)
,
LPシャント(lumbo-peritoneal shunt)
,
水頭症(hydrocephalus)
,
合併症(complication)
Keyword:
VPシャント(ventriculo-paritoneal shunt)
,
VAシャント(ventriculo-atrial shunt)
,
LPシャント(lumbo-peritoneal shunt)
,
水頭症(hydrocephalus)
,
合併症(complication)
pp.660-662
発行日 2015年7月15日
Published Date 2015/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429200284
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Case
患者:80歳,女性.
既往歴:75歳時にくも膜下出血,破裂脳動脈瘤クリッピング術を施行したが,その後水頭症(hydrocephalus)をきたしたため,脳室腹腔シャント(ventriculo-peritoneal shunt : VPシャント)術を受けた.その後リハビリテーションを受けて日常生活に支障のない程度に回復した.
現病歴:1カ月前に自宅で尻もちをつくように転倒し,第12胸椎の圧迫骨折をきたした.自宅で安静臥床がちになっていたが,徐々に痛みは改善し,動けるようになってきた.しかしその頃から,歩幅が広くゆっくりとした歩行になっていた.数日前から物忘れの症状も出現したため,家族が認知症を心配して,病院の総合診療科初診外来を受診させた.頭部CTで脳室拡大を認め,シャントのunderdrainageが疑われ,脳外科に治療を依頼した.
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