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Spine & Spinal Cord Volume 33, Issue 4 （April 2020）

脊椎脊髄ジャーナル 33巻4号（2020年4月発行）

Japanese English

特集脊椎脊髄疾患に対する分類・評価法

第4章　外傷

外傷性頸部症候群，むち打ち症関連障害（WAD）の重症度分類 Severity Classification of Traumatic Cervical Spine Syndrome, Whiplash Associated Disorders 波多野敬介 ¹ , 大橋洋輝 ¹ , 川村大地 ¹ , 谷諭 ¹ Keisuke HATANO ¹ , Hiroki OHASHI ¹ , Daichi KAWAMURA ¹ , Satoshi TANI ¹ ¹東京慈恵会医科大学脳神経外科 ¹Department of Neurosurgery, The Jikei University School of Medicine キーワード：外傷性頸部症候群 , traumatic cervical spine syndrome , むち打ち症関連障害 , whiplash associated disorders , ケッベク分類 , Quebec classification Keyword: 外傷性頸部症候群 , traumatic cervical spine syndrome , むち打ち症関連障害 , whiplash associated disorders , ケッベク分類 , Quebec classification pp.378-382

発行日 2020年4月25日 Published Date 2020/4/25

DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002201375

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参考文献 Reference

はじめに

　外傷性頸部症候群，いわゆるむち打ち症関連障害（whiplash associated disorders：WAD）は，大部分が自動車事故に起因し，臨床現場で頻繁に遭遇する病態である．大多数は自然治癒するが，中には慢性化・難治化するものもいる．さらに，臨床症状が多彩で，科学的根拠に基づいた治療法がいまだ確立していないため，臨床現場では“厄介な患者”と感じることも多いのではないだろうか．

　ここでは，日本で提唱された土屋の分類，海外で普及しているケベック分類について説明しつつ，臨床症状や治療法についての最新の知見に関しても触れていきたい．