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はじめに
まずはじめに,本項においては四肢随意筋の活動性の指標の1つとして臨床上慣例的に頻用される深部反射/腱反射という用語は用いず,生理学的により正しい呼称である“筋伸張反射”を一貫して使用することをお許しいただきたい.Muscle activityを評価する反射であるのだから,本来これは当然のことである.
本反射の正式名称はscapulohumeral reflex(Shimizu)8)である.本反射は筆者が1991年の脊椎外科学会(現在の日本脊椎脊髄病学会)で初めて発表し,同年の同学会奨励賞を受賞した.1992年に論文化(邦文)9)され,同年末の米国で開催されたCervical Spine Research Society(CSRS)で海外発表し,翌1993年に英語論文8)がpublishされた.発表からいまだ24年であり冠名を授かるものに値するか否かは議論のあるところであろうが,確かにCSRSなどの国際学会での質疑応答やセミナー講義などでShimizu reflexと呼称されることが多くなってきたのは事実である.Wartenbergが反射の総まとめ10)を出版して以来45年ぶりに新規に定義された筋伸張反射である6,7)ため,ある程度の注目は集めたようである.現在では,ネット上でShimizu reflexの学生への講義を動画でみることもできる(http://www.dailymotion.com/video/x3bvbz_the-scapulohumeral-reflex-of-shimiz_news).なお,ここで採用した図は,原著論文中の図の中で特に海外でよく引用されるものばかりを選んだ.
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