Japanese
English
特集 平衡機能と姿勢反射
The Cervico-Ocular-Reflexのニューロン機構
Neuronal organization of the cervico-ocular-reflex
前田 稔
1,2
Minoru MAEDA
1,2
1順天堂大学医学部脳神経外科
2Present:The Rockefeller Univ.,New York
1Dept. of Neurosurgery, Juntendo Univ. Hospital
pp.710-720
発行日 1974年8月10日
Published Date 1974/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431903651
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Ⅰ.緒言
Magnus1)による姿勢反射の系統的研究以来,頸部求心系が高等動物における姿勢反射の調節に重要な役割を果たしていることが知られている。ここでは頸部深部受容器から頸髄後根を経て中枢に送られる信号が,どのようなニューロン機構で最終出力である外転神経核運動ニューロンに伝えられるかについて述べたい2,3)。
頸部求心系が平衡機能に関与している事実は,サル,ネコで頸髄後根の切断あるいはプロカイン麻酔により運動失調,頭位眼振などが出現し4,5),ヒトでは上頸部への外傷後,起立失調,書字失調,円滑な眼球運動の障害などが惹起され,頸筋さらに他の頸部深部組織が静的,動的平衡機能に重要な働きをしていることが指摘されている6,7)。
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