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特集 回復期リハビリテーションと作業療法
上肢機能障害に対する作業療法士の役割と治療戦略
Role of occupational therapists and therapeutic strategies for paretic upper limb
平山 幸一郎
1
Koichiro Hirayama
1
1岸和田リハビリテーション病院
pp.386-390
発行日 2024年5月15日
Published Date 2024/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001203764
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Key Questions
Q1:回復期リハビリテーションにおける上肢機能アプローチの位置づけとは?
Q2:上肢機能障害に対する作業療法士の視点と治療戦略とは?
Q3:日常生活で「手を使う」ためにはどのような要素を考慮するべきか?
はじめに
上肢の機能として,矢﨑ら1)は,大きく5つの機能;①道具としての手(造る手),②道具を操る手(操作・操縦する手),③探る手・みる手,④伝える手(意思・表現・伝達する手),⑤支える手(支持する手)を提示している.これらの上肢の機能を踏まえると,上肢機能障害によって,「手で器の形状をつくり,洗顔をする動作」や「上肢の感覚でカバンから道具を取り出す動作」等,さまざまな動作がしづらくなることが考えられる.本稿のテーマである回復期リハビリテーション(以下,回リハ)の対象となるのは,脳血管疾患や大腿骨や骨盤等の骨折をはじめとする運動器疾患患者等である.そのため,本稿では,脳卒中発症後の運動麻痺による上肢機能障害を中心に,治療戦略と支援について事例報告から述べる.
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