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Key Questions
Q1:医療的ケア児の就園・就学までの流れは?
Q2:医療的ケア児の就園・就学後の支援とは?
Q3:医療的ケア児の地域における連携とは?
はじめに
当施設は,障がい児通所支援として,児童発達支援,放課後等デイサービス,保育所等訪問支援(以下,保育所訪問),居宅訪問型児童発達支援を行う多機能型事業所として3年目に入った.
当施設利用児は,発達障がい,肢体不自由,難病,医療的ケアとさまざまな障がいがあり,地域で生活するうえで多岐にわたる支援が必要となる.当施設がある地域には大きな医療機関がなく,医療的ケア児が利用できる療育施設の数も少ないため,当施設では,通所にて個別および集団の療育,保育所訪問にて園や学校等の地域支援を積極的に実施している.医療的ケア児は,主治医が算定した「医療的スコア」の点数に応じた看護師配置が必要である.当施設は,開所時より看護師を4名配置し,医療的ケア児を受け入れる環境をつくり,作業療法士,理学療法士,言語聴覚士,保育士と専門職がチームとなり療育を行っている.
障がいのある未就学児は,就学後も学校生活を送るための支援が必要であり,各市町村が行う「就学相談」(図 1)を受けて,必要とする支援内容により学校(表)が判定され,判定を基に保護者が就学先を決定する.
未就園児は,就園に向けた支援,就学につながる支援,就学後は,よりよく学校生活を送るための支援が必要であり,医療的ケア児は就園・就学に向けてさらに準備が必要となる.今回,当施設の医療的ケア児の就園・就学へ向けたかかわりを,検討段階から就学後まで各時期における関係機関との連携および対応を事例を通して紹介する.
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