増刊号 急性期における疾患別作業療法
第3章 急性期の運動器疾患の作業療法
5 手外科疾患の早期運動療法の実践—早期useful handの再獲得を目指して
蓬莱谷 耕士
1
Koji Horaiya
1
1関西医科大学
pp.885-890
発行日 2023年7月20日
Published Date 2023/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001203472
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はじめに
近年,手外科領域では,手術手技や内固定材の進歩により早期運動療法が主流になっている.つまり,修復組織の安定性を待ってから関節拘縮を除去するのではなく,早期より運動を行うことで,外傷や手術により生じる関節拘縮を予防し,ひいては早期社会復帰を助けるものである.しかし,運動の開始時期にかかわらず修復組織の治癒する期間は同じであり,早期運動療法ではよりリスク管理が重要となる.
そこで,本稿では,上肢骨折における術後の早期運動療法の実践について述べる.なお,本法は術後早期より開始する方法であり,特に急性期管理を中心に述べたいと思う.
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