特別企画 母児早期接触の看護的再検討
座談会
母児早期接触の看護的再検討
寺田 真廣
1
,
川井 尚
2
,
今関 節子
3
,
横田 正夫
4
,
園田 裕子
5
,
高田 知恵子
6
,
田村 文子
7
1群馬大学医療技術短大部看護学科(母性看護学)
2東京都精神医学総合研究所(臨床心理)
3群馬大学医療技術短大部専攻科(助産学特別専攻)
4群馬大学医学部神経精神医学教室
5桐生厚生総合病院
6群馬大学医療技術短大部看護学科(心理学)
7群馬大学医療技術短大部看護学科(精神科看護)
pp.192-201
発行日 1985年3月25日
Published Date 1985/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206606
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感受期存在説に疑問を含む2つの論文
寺田 私たち(群馬大学医療技術短大関係者)は数年前から心理学の内外の文献を紹介しあい,討論するために集まりまして"心理学研究会"の名称のもとに勉強してまいりました。メンバーは今日ここに参加いたしました者の他にもおりますが,本日はここ2年ぐらい学習してきました母子関係論のなかで,特に最近注目されています「母児の早期接触」について,私たちそれぞれの立場から考えるところを述べ,この分野に造詣の深い川井先生にご教示いただけましたらと,思っております。
母子関係に関する文献は膨大なものがありますが,その中で,今日的にはクラウスとケネルの「母と子のきずな」(医学書院刊)が与えた影響は大変大きく,出産直後に感受期があるということで,お母さんと子供とのよい母子関係を築いていくためには,早期接触を重視した援助を私たちがしていかなければいけないんじゃないかということが,提唱されてきていると思うんです。
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