連載 作業療法の知見を活かして働く人の健康を守る・第2回
「両立支援」のために作業療法士ができること
富永 雅子
1
Masako Tominaga
1
1中国労災病院 中央リハビリテーション部/治療就労両立支援センター
pp.720-724
発行日 2023年7月15日
Published Date 2023/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001203435
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治療と仕事の両立支援とは
「働き方改革」の項目の一つに「病気の治療,子育て・介護等と仕事の両立,障害者就労の推進」がある.子育て・介護は自分がサポートする立場だが,「治療」は本人が病気に罹患し,サポートされる立場であり,いつ遭遇するか想定困難で,その期間も不明瞭であるところが他の分野と大きく異なる1).
厚生労働省は2012年(平成24年)に「治療と職業生活の両立等の支援に関する検討会報告書」の中で,「治療と職業生活の両立」とは,病気を抱えながらも,働く意欲・能力のある労働者が,仕事を理由として治療機会を逃すことなく,適切な治療を受けながら,生き生きと就労を続けられることであると示した.
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