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特集 急性期からの就労支援
—当事者・支援者の声—就労意欲を持ち続けること,あきらめずに行動することの重要性をあらためて感じた経験
The feeling of a storke patient who received employment support, and an occuptional therapist who support them to return to work: The experience that I realized the importance of keeping motivation to work, and acting voluntarily
富永 雅子
1
Masako Tominaga
1
1中国労災病院 中央リハビリテーション部/治療就労両立支援センター
pp.541-546
発行日 2020年6月15日
Published Date 2020/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001202119
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Key Questions
Q1:両立支援を受ける当事者の思いとは?
Q2:両立支援を行う作業療法士の思いとは?
Q3:病院の作業療法士の役割とは?
はじめに
脳卒中罹患後に身体機能や認知機能が低下し,就労を含む社会生活が制限されてしまうことは多い.社会生活が妨げられる要因はさまざまであるが,周囲の環境が及ぼす影響も大きい.特に就労年齢にある若年の脳卒中患者は,生活期に至るまでリハを継続することが難しい環境下にあり,ADLは自立しているものの,IADLに介助を要し,就労に至ることができずに自宅生活を送っている場合も少なくない.
労働者健康安全機構では,2014年度(平成26年度)より「治療就労両立支援モデル事業」に着手し,脳卒中,がん,糖尿病,メンタルヘルスの4分野で事業を展開している1).当院では主に脳卒中,がん分野において急性期入院時より支援を開始し,転院,自宅退院した後も必要に応じて支援を継続し,就労,さらには就労定着を目指している.
本稿では,実際に両立支援を受けた脳卒中患者と支援を行ったOT(筆者)双方の視点より,支援内容やそのとき感じた気持ち,就労定着に至った経過を振り返る(図 1).
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