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特集 ADL・IADLアプローチ再考
循環器疾患のADL・IADLの治療戦略
Rehabilitation strategies for ADL and IADL in patients with cardiovascular diseases
塩田 繁人
1
,
三上 幸夫
1
Shigehito Shiota
1
,
Yukio Mikami
1
1広島大学病院
pp.685-690
発行日 2023年7月15日
Published Date 2023/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001203427
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Key Questions
Q1:作業療法士がなぜ循環器疾患に焦点を当てる必要があるのか?
Q2:循環器疾患に特有のADL・IADL障害の捉え方とは?
Q3:標準的なADL・IADLの評価・治療戦略とは?
はじめに
循環器病は高齢化とともに増え続けており,75歳以上の高齢者では死因の第1位であり,医療費の約20%を占めているCommon Diseaseである.2021年(令和3年)に「循環器病対策推進基本計画」が閣議決定され,全国の都道府県において急性期から回復期,生活期まで一貫した診療体制の整備やリハの推進,就労と治療の両立支援,相談支援・情報提供体制の整備等の施策が進められている1).また,2022年度(令和4年度)の診療報酬改定において,回復期リハ病院の入院基準となる診断名に「心大血管疾患」が追記され,OTにとって循環器疾患のある対象者を担当する機会は増加している.
一方,心臓リハビリテーション指導士を取得しているOTは,2022年度末時点で100名と,全協会員の0.1%に過ぎない2).循環器疾患に対応できるOTの養成が喫緊の課題である.
本稿では,循環器疾患のADL・IADL障害の捉え方と評価手法,治療戦略,地域での総合的支援へのつなげ方について紹介する.
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