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特集 神経難病のある生活者の視点を捉える
神経難病患者の在宅生活を支える新たな支援環境—日本版パーキンソン病特化型在宅ケアモデルの確立に向けた取り組み
A new supportive environment for people with neurological intractable diseases to live at home: toward the establishment of a specific to Parkinson's disease home care model in Japan
山﨑 結
1
,
長山 知広
1
,
長城 晃一
2
Yui Yamasaki
1
,
Tomohiro Nagayama
1
,
Koichi Nagaki
2
1株式会社サンウェルズ
2福岡大学
pp.582-585
発行日 2023年6月15日
Published Date 2023/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001203397
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Key Questions
Q1:在宅生活を送るパーキンソン病患者の介護の問題は?
Q2:重症化したパーキンソン病患者にはどのような支援のあり方が重要か?
Q3:在宅パーキンソン病患者へのニーズを中心にした多職種連携の実践の視点は?
はじめに
65歳以上の高齢者が65歳以上の要介護高齢者の介護を行うことを老老介護と呼び,介護ストレスや介護負担が大きな問題となっている.本邦では核家族化が進み,この状況はより深刻な課題となっている.パーキンソン病(Parkinson's disease:PD)は,「難病の患者に対する医療等に関する法律」(難病法)に定められている指定難病の中でも,高齢発症で有病者数が突出して多く,特に重症化するにつれ介護継続の困難さが浮き彫りになっている1).運動症状を主症状としながらも,自律神経症状や精神症状を含む非運動症状に至るまで多様な臨床症状を呈することから,療養生活における介護者の生活の質(Quality of Life:QOL)に影響し,苦悩が報告されている2).このような課題に対し,国内では居住型サービス等が存在する.本稿では,居住型サービスの概要と重症化したPD患者のケアの現状,そして筆者らが運営する有料老人ホームでの実践を紹介する.
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