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特集 24時間コンセプトの作業療法
老年期障害のある方における24時間コンセプト—生きがいを取り入れたマネジメント
“24-hour concept” for people with geriatric disorders: support having something to live for
川下 勇太朗
1
Yutaro Kawashimo
1
1オーダーメイドリハビリMano
pp.956-961
発行日 2022年8月15日
Published Date 2022/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001203095
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Key Questions
Q1:病前の趣味・生きがいをどのようにして作業療法に関連づけるか?
Q2:病前の趣味・生きがいの活動分析と構成要素をどのような自主トレにつなげるか?
Q3:病前の趣味・生きがいをどのように生活の中で活かし,行動変容へ導くか?
はじめに
当施設は,保険外にて本人の希望に合わせたリハを提供している.介護保険・医療保険のサービスと併用している方,保険サービスを利用せず,何かしらの後遺症に悩み訪れる方など,さまざまな事情に合わせて対応している.当施設の利用者は,発症からおおむね1年以上経過されている生活期の方が大半である.利用者のNeedsは多岐にわたり,個別的な対応を求められることがとても多い.身体機能のフォローはもちろんだが,本人・家族は「思い描く姿」に向けて挑戦したいという気持ちから当施設を訪れる.1度の介入には平均して60分以上必要とし,最後までやり切ること,あきらめるにしても挑戦をしてからにしたいと訴えられる方が多い.
今回は,複合疾患を抱え,介入時ADL全介助レベルの利用者に対して,家族のご協力を得ながら,熱烈な野球ファンという「趣味・生きがい」をきっかけに,24時間のかかわりのアドバイスと作業活動の導入,自費リハにより,おおむねのADLが見守りレベルとなった事例を報告する.
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