増刊号 こんなときどうする? 運動器の作業療法ナビ
第3章 運動器の作業療法実践
14 末梢神経損傷に対する筋・知覚の再教育訓練とスプリント療法
山田 玄太
1
Genta Yamada
1
1愛野記念病院 手外科センター
pp.846-851
発行日 2022年7月20日
Published Date 2022/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001203070
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
手には,正中神経,尺骨神経,橈骨神経の3つの末梢神経が存在し,これらが損傷を受けることで損傷部位より遠位の支配筋や知覚領域,自律神経機能が障害され,手の機能が著しく低下する.また同じ神経の損傷でも,損傷部位や受傷原因等の損傷状態の違いによって症状はさまざまであり,神経の回復過程や手の症状は大きく変わってくる.そのため末梢神経損傷に対する訓練では,手の残存機能や障害された機能を十分に把握し,神経の回復過程や手の状態に応じて随時変化させていく必要がある.
本稿では,末梢神経損傷で障害を受けた筋と知覚の再教育訓練とスプリント療法について述べる.
Copyright © 2022, MIWA-SHOTEN Ltd., All rights reserved.