一頁講座 スプリント・1
スプリント総論
明石 謙
1
1川崎医科大学リハビリテーション科
pp.81
発行日 1983年1月10日
Published Date 1983/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552104892
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スプリント(splint)はドイツ語ではシーネ(Schiene)であり,日本語では副子である.古くから骨折した四肢を固定するのに用いられ,現在でもラグビーの試合に行くと救急カバンを持った医師が居り,何かの形の副子がその中に入っている.骨折の固定に用いられた副子はBC2500年ごろのものがあるが,この講座の主題となる上肢のスプリントとなると大体17世紀ごろからの記録が残っているようである.上肢のスプリントでは主に変形の矯正を目的に使用されたが,種々の方面の科学の進歩によりその目的も次第に多種にわたってきている.
現在スプリントの分類法は種々あり,用いる部位(指スプリント,肘スプリント等),材料による分類(プラスチックスプリント,鋼線スプリント等)さらに機能による分類(静的スプリント,動的スプリント)等がある.ここではさしあたり最後に述べたものを用いる事にしたい.
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