The Japanese Journal of Physical Therapy and Occupational Therapy
Volume 11, Issue 2
(February 1977)
Japanese
English
特集 新しい義肢・装具
骨格スプリント
Modular Orthoses
荻島 秀男
1
Hideo OGISHIMA
1
1養育院付属病院リハビリテーション部
pp.89-92
発行日 1977年2月15日
Published Date 1977/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101415
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はじめに
下肢装具の目的はその主たるものが歩行および歩容の改善という事にあり患者の受入れも容易であり,多少みかけが悪くとも機能を充分果たすものであれば使用頻度も高くなる.しかし上肢装具の場合はかなり複維で,従来はあまり運動学的配慮が加えられていないものが作られた事もあり,特に外観の悪いものは仲々患者の受入れが良くないので製作はしたものの放置されるという事もあった.
永久的に使用するものでなくとも一時的にせよ患者の機能回復の段階で上肢装具が必要になる事があるが適切な時期を逸すると変形なども著明になり更に患者の受入れが悪くなるという悪循環が起る.上肢の装具についても工夫と機能分析が第1である事がいうまでもない.
上肢装具の発展は比較的近代である.というのは材質の問題でアルミ合金や熱可そ性プラスチックの出現は大きく全体像を変えている.合金や溶接の技術などの発展はここ50年位のものであり,リハビリテーション医学の発展とともにスプリントとして確立されたものは1930年以降のものが多い.
10年前ほどより義肢に関しては骨格義肢の研究および実用化が盛んになり上肢の装具,スプリントに関しても骨格化が実用化され始めている.
今回は特に骨格装具としてEngenタイプのものを紹介する事にする.
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