一頁講座 スプリント・7
頸髄損傷のスプリント(その1)
吉村 理
1
1九州労災病院リハビリテーション診療科
pp.593
発行日 1983年7月10日
Published Date 1983/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552104997
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はじめに
頸髄損傷の上肢機能の改善には,代償動作,手術,装具,自助具などの手段がある.頸髄損傷のスプリントの目的は,変形の予防,拘縮の除去,矯正,固定の意味もあるが,最大の目的は,治療上に用いるというよりは,恒久的な機能障害を少しでも補うことにある.とくに頸髄損傷の手は,肩・肘の障害も同時に所有しており,把持機能とともに到達機能も重要である.
頸髄損傷の損傷高位別分類は,リハビリテーションの見地より残存機能分類が適当であり,スプリントに関しても,上肢機能再建術の見地からと同様に,一髄節以上の細かい分類が要求される.
それぞれ特徴をもつが,Mobergの分類が明確で記憶しやすい.
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