増刊号 こんなときどうする? 運動器の作業療法ナビ
第2章 運動器に現れやすい症状と改善方法
1 疼痛とその鑑別・管理と改善方法—急性疼痛,慢性疼痛の対応
清本 憲太
1,2
,
及川 直樹
1
,
井部 光滋
3
,
射場 浩介
2
Kenta Kiyomoto
1,2
,
Naoki Oikawa
1
,
Koji Ibe
3
,
Kousuke Iba
2
1日本医療大学
2札幌医科大学運動器抗加齢医学講座・整形外科学講座
3札幌徳洲会病院 整形外科外傷センター
pp.720-726
発行日 2022年7月20日
Published Date 2022/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001203048
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
痛みは,国際疼痛学会1)によると,“実際の組織損傷もしくは組織損傷が起こり得る状態に付随する,あるいはそれに似た,感覚かつ情動の不快な体験”と定義されている.痛みは,感覚的側面だけではなく,認知的側面や情動的側面といった多面性を有し,さらに,環境等の社会的要因にも考慮した,生物心理社会モデルに基づいた管理が必要である.本稿では,運動器の疼痛の分類を示し,疼痛の鑑別,管理・改善方法について,自験例を含め概説する.
Copyright © 2022, MIWA-SHOTEN Ltd., All rights reserved.