講座 作業療法のための薬の知識・第5回
慢性疼痛に対する薬物療法
樋口 比登実
1
Hitomi Higuchi
1
1昭和大学病院緩和ケアセンター
pp.1033-1040
発行日 2013年8月15日
Published Date 2013/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001100249
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はじめに
慢性疼痛は,①単純な原因でないこと,②時間の経過とともに痛みが増強し複雑な症状に発展する可能性が高いこと,③全身状態は保たれていても痛みの悪化に伴い痛み以外の症状も増悪すること,④徐々にADLが低下すること,⑤治療に対する要求が徐々にエスカレートし収拾がつかなくなること等,時間の経過とともに患者も医療者も悩みが増していくことが多い.このような慢性疼痛患者に対する治療は困難を極め,薬物療法のみで良好な管理はできない.そのため医師・看護師・薬剤師・OT・PT・臨床心理士・MSW等,多職種がそれぞれの武器を駆使した集学的な痛み治療が必要となる.今回は慢性疼痛治療の一部を担っている薬物療法を紹介する.
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