今月の主題 内科臨床における心身医療
疾患・症候をどう診るか
慢性疼痛
山内 祐一
1
,
水谷 好成
2
1東北大学医学部病態運動学
2宮城教育大学教育学部生活系教育講座
pp.1104-1106
発行日 1995年6月10日
Published Date 1995/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402903689
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ポイント
●慢性疼痛とは一般に,発症後6カ月以上を経過した頑固な疼痛を指す.不安,抑うつ感,とらわれなどの情緒反応を伴う場合が多い.
●慢性疼痛には二面性(感覚的要素と情緒的要素)があるもので,広義の心因性疼痛とみなすべき例が少なくない.
●臨床家が遭遇するいたみは痛覚ではなくて痛行動である.これには患者の依存行動や長い医療歴などが含まれる.
●慢性疼痛の治療には,こうした痛行動やペインサイクルをどのようにして断ち切るかが重要な課題となる.
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